頭痛
たくさんの患者さんを施術する中で、トップ5に入るお困りごとの1つが頭痛です。
”頭が痛い”には、重大な病気が隠れていることもあるので、
●突然起きた激しい痛み、どんどんひどくなる
●いつもと違う痛み
●めまいや吐き気、しびれもある
そんな方には、一度病院で診てもらうことを勧めています。
鍼灸で力になれる頭痛は大きく分けて3つ。
● 頭がズキズキするのよ…片頭痛
● ギューっと痛い…緊張型頭痛
● 低気圧が怖いな…低気圧頭痛
頭痛にお悩みの方は自分がどのタイプかご存じの方も多いのですが、簡単なチェックリストと鍼のなぜ?なぜ?にお答えしてきたいと思います。
私の頭痛は何頭痛?
鍼灸でお力になれる3つの頭痛。「片頭痛」「緊張性頭痛」「低気圧頭痛」
似ているようでちょっと違う。3つの特徴をまとめてみました。
【片頭痛】
☑ 頭の片側だけがズキズキ、ガンガン
☑ 体を動かすと痛みが強くなる。
☑ じっとしている方が楽(寝込むことも…)
☑ 頭痛の前に”目がチカチカ”
【緊張性頭痛】
☑ 締め付けられるような痛み
(*「これって締め付けっていうのかな?締め付けられるような…誰かにギューと押されているような…重たいような…」)
☑ 頭の両方が痛い
(*「全体が痛いような…ここが痛いとかピンポイントじゃないんですよね…とにかく頭が痛いんです」)
☑ 午後から夕方に強くなる
☑ リラックスすると痛みが起きる
↑上の2つは、鍼灸師目線からみると、原因が似ている双子ちゃんのようなもの。
↓下の1つは、似ているようでちょっと違う、別物として考えることが多い痛みです。
【低気圧頭痛】
☑ 天気や季節の変わり目、低気圧の日や温度変化が激しいときに起きる
☑ 脈を打つようなズキン、ズキンとした痛み
☑ 片側に起きることもあれば、両側におきることもある
☑ だるさやむくみを感じる
頭痛の原因は、凝りや姿勢不良だけではない。
「片頭痛」や「緊張性頭痛」は、血管が圧迫されて血液の循環が悪くなることによって痛みが起きます。また、圧迫状態から一気に脳の血管が広がることでも痛みが起きることもあります。さらに、広がった血管によって、近くにある神経が圧迫され、また感覚の違う痛みが起きることもあります。
● 血管の収縮
● 血管の急激な広がり
● 神経の圧迫
この3つが頭痛の大きな原因です。
パソコンやスマホ…暇さえあればスマホを見る現代において、特に増えているのが【緊張型頭痛】です。長時間の同じ姿勢、首が前に出る姿勢で作業を続けることで、首の後ろの筋肉が引っ張られた状態になり、筋肉の緊張が起き、頭痛の原因になります。
痛みを無くすためには、”いつも緊張状態であること”を解消してあげなければいけません。
● 首の筋肉の硬さの解消
● 血管内の血流改善
● 交感神経と副交感神経のアンバランスを整える(合わせて自律神経といいます)
筋肉の硬さや全体の緊張を作るのは、肩こりや姿勢不良だけではありません。
姿勢などの”外側”だけが原因ではなく、自律神経や精神的ストレスなど”内側”にも着目です。
実は、頭痛の原因のトップに来るものは、
ストレス・疲れ・ホルモンバランスの乱れ・鉄不足・カフェインの過剰摂取
特に女性は3つ以上当てはまる方、たくさんいらっしゃいますよね。
外側だけに着目していると、本当に大切なことを見失ってしまいます。
鍼灸が力になれる3つの頭痛は、全てこのような”内側”の原因が大きく関わっています。
【低気圧頭痛】ですが、”外側の原因”よりも、”内側の原因”が大きく関係している頭痛です。
ストレスやカフェインは、交感神経を活発にします。交感神経は、血管を収縮します。そこへ一気に血液が流れ込み、予期せぬ血管の拡張がおきます。→ 頭痛が起きます。
また”気圧が下がる”ということは、山の上に持って行ったポテチの袋状態で、様々なものが膨張します。体も一緒で、気が付かない程度にパンパンに膨張しています。むくみます。流れが悪くなります。血管の隣にある神経を圧迫します。→ 頭痛が起きます。
鍼灸だからできる全身からのプローチ
東洋医学では、頭痛を”頭の痛みだけの症状”と捉えずに、患者さんの他の症状にも着目します。
● 首や肩周りの筋肉の他に、背中や腰の緊張も原因かも?
● 胃腸の弱さにも着目。むくみの原因を内臓から解決し、気圧による膨張をちょっとでも防ぐ。
● 呼吸も浅くなっていると巡りが悪くなる。肺や深い呼吸を内臓からアプローチ。
● 足元の冷えと頭のぼせ
● 自律神経は?
● 更年期や生理と関係していませんか?
一見関係のなさそうに見えることでも、全てが関係しあっているのが人の体です。
同じ薬を飲んでいても一向に解消されないのであれば、
別の角度から身体を診ることも必要なことだと思っています。
鍼灸は、
● 筋肉の凝りの解消
● 血流改善
● 自律神経を整える
● 生理や更年期を分けて考えのではなく、一緒にアプローチできる
● ツボを使うことで、内臓から体質改善ができる
「マッサージの延長線上に鍼灸が存在していて、凝りの深いやつが取れるんでしょ?」
鍼灸をそんな風に思っている方がまだまだ多いのが一般的です。
そうではなく。
コリを取りながら、自律神経も整え、体質改善までできちゃう鍼灸の力って、魅力的だと思っています。
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